愛媛県松山市 眼科専門クリニック院長 堀内良紀ほりうち眼科クリニック

診療案内

白内障

白内障は眼のレンズにあたる水晶体が段々濁ってくる病気です。

白髪と同じように年齢とともに徐々に進行してきます。怪我や体の病気などにより早く進む人もいます。すりガラスが段々濃くなっていく感じに似ているので、最初は夜間のライトの眩しさ等に始まり少しづつ霞んで見えるようになってきます。眼鏡の度数がどんどん変わっていく人もいます。皆にそのうち出る自然な現象で、運転や生活に支障が出てきた時点で手術を勧めます。手術は眼薬麻酔で濁った水晶体の中身を除去し、透明なレンズを挿入します。翌日には眼帯を外しますが、極稀にばい菌が眼に入ってしまう人がいるので、抗菌剤等の眼薬と当面の洗顔・お化粧を控えてもらう必要があります。

緑内障

緑内障は眼球の圧力が高くなり、自分の視神経を痛めてしまう病気です。

眼球の中は血液を濾過した房水という液体が循環し、透明な組織に酸素や栄養を送っています。この房水の産生と排出のバランスで眼球内の圧力(眼圧)は決まり、血圧のようにだいたい一定に保たれています。(正常値には多少個人差があります)この排出の機能が落ちて眼圧が本来の圧よりも上がり過ぎてしまうと、眼球の内側で比較的柔らかい視神経が潰されてだんだん見えなくなっていきます。多くの緑内障は進行がゆっくりですが、視界の隅から徐々に霞んでいくので自分では気づきにくいです。潰れた視神経は回複しないため早期の発見と治療が重要です。治療の基本は眼薬による眼圧下降です。眼薬では眼圧が十分下降しない場合は手術で下げることもあります。

加齢黄斑変性

白黄斑は眼球のフィルムに当たる網膜の中心部の名前です。

黄斑が障害されると視界の中心が歪んだり見えなくなったりするため、眼鏡に落書きされたように見たい真ん中が見えなくなります。(人の輪郭はわかっても表情がわからない、字が読めないなど)加齢黄斑変性は黄斑の下から本来存在しなかった異常な血管(脈絡膜新生血管)が生えてきて出血を起こす病気です。この脈絡膜新生血管が裂けて出血する度に視力が下がっていきます。網膜の神経細胞は一度障害されると再生しないため、元通りの視力に戻すことは困難です。

現在は眼内への注射でこの新生血管を枯れさせる治療が主流です。雑草のようにしぶとく残ったり、また生えてくることがあるため、定期的な診察と悪化時早期の注射が必要です。

その他の黄斑の病気

黄斑の上に膜が張ってひきつれを起こしたり(黄斑前膜)、穴が開いてしまう(黄斑円孔)と中心が歪んだり見えなくなったりします。このように物理的に形が変わってしまうと手術(硝子体手術)で治す必要が出てきます。同じ疾患でも視力・発症からの時間などによって術後の回複具合に差が出てきます。

網膜静脈閉塞症

網膜の静脈が詰まると行き場を失った血液と血管の水分・脂分が溢れ出し、その部分の網膜が水膨れ(浮腫)を起こします。黄斑部に浮腫が及ぶと視力が低下し、注射や手術治療の適応となります。

飛蚊症・網膜剥離

視界に黒い虫のような粒が飛ぶ症状を飛蚊症と言います。蛙の卵のような半透明のものが見えたり、稲妻のような光が走る光視症を伴う人もいます。多くは加齢に伴う自然現象ですが、一部に恐ろしい病気が隠れていることがあります。

眼球の中の大半は硝子体という透明なゼリーが詰まってます。この硝子体はヒアルロン酸やコラーゲンで出来ていて、若いころは眼球を衝撃から守るクッションの役割をしています。この硝子体は加齢に伴って徐々にしぼみ、血液を濾過した水分と置き換わっていきます。近視の強い人は早いうちからしぼんでいきます。これは自然な現象ですが、しぼむ過程で飛蚊症が出る時期があります。(生理的飛蚊症)しかし、突然飛蚊症が出た場合や、粒がどんどん増えてくる場合は注意が必要です。硝子体と網膜の癒着が強い部分がある人や怪我の後などでは、硝子体がしぼむ過程で網膜に穴が開き、切れ端が舞っている可能性があります。穴が開いた場合は早急のレ―ザーで処置しないと網膜が剥がれてくる網膜剥離に進行します。(裂孔原性網膜剥離)網膜剥離は失明に繋がる恐ろしい病気です。どんどん網膜がはがれて急激に見えない範囲が広がるので、早急に手術が必要です。

糖尿病網膜症

糖尿病を放置すると失明するという話はどこかで耳にしたことがあるかと思います。検診で血糖値や尿糖が引っ掛かるとまず内科での精査を勧められ、糖尿病が確定すると眼科も受診するように言われます。

但しその時点ではまだ普通に見えていて、痛くもかゆくもないことがほとんどです。働き盛りの頃に糖尿病を指摘されることが多いため、眼科受診のために時間の都合をつけることが難しく、ついつい放置してしまう人も見られます。ここが糖尿病網膜症の恐ろしいところです。糖尿病網膜症は早期から血糖をコントロールし、定期的に眼科で検査していればほとんどの人は発症せず普通の人と同じように眼を使っていくことができます。しかし発症しても出血や網膜剥離を起こすまでは見え方が悪くならないため、眼科で検査しないと自分では進行に気づきません。出血する前であればレーザーで進行を抑えたり重症化する前に手術するなどできますが、進行してからだと元の見え方に戻すことは困難です。網膜はカメラでいうフィルムに当たる部分ですが、脳細胞と同じ剥き出しの神経線維と視細胞で出来ているため一度ダメージを受けると再生しません。出血や剥離で視細胞が死ぬと、その分明るさや色を感じにくくなってしまいその影響は一生残ります。そのため早期の発見や治療が必要なのです。糖尿病網膜症には分類があり、時期によって治療法が異なります。

  1. 網膜がきれいなうちは血糖さえ安定していれば、数か月おきに診察するだけで何も処置しません。
  2. 小さい動脈瘤や血管から滲み出た脂分が網膜にしみを作り出すと単純網膜症と言われる状態になります。この状態でもまだ血糖をしっかり下げていくと多くの場合きれいに治ります。
  3. 網膜の血管があちこち詰まってくると出血の危険性が増してきます。この場合の出血は眼内で起こるため本人は見えなくなりますが充血や痛みはないため、外見からはわかりません。出血する前ならレーザーで出血や進行をある程度予防できます。レーザーは外来でできますが、レーザーする前と比べると見え方が若干薄暗くなります。
  4. 網膜の血管がほとんど詰まってくると、新生血管という異常な血管が伸びてきて次々と大出血を起こします。また、網膜の表面に増殖膜というベタベタした膜が広がり、やがて膜が収縮するとガムテープを剥がす時のように網膜を引き裂き、網膜剥離を起こします。ここまでくると失明の一歩手前です。大がかりな手術が必要ですし、治っても見え方は元通りにはなりません。

糖尿病網膜症は、一旦進行してしまうと最善の治療をしても元通りの視力には戻らず、免許の更新ができない場合も珍しくありません。糖尿病を指摘された方は、是非眼科を受診して下さい。よく見えるうちから受診しておくことがポイントです。